近隣トラブル

近隣トラブルにも様々な事例があります。その典型例といえるのが騒音、境界に関するトラブルです。

このような近隣トラブルが付着している不動産は、「環境的瑕疵のある不動産」と呼ばれています。環境的瑕疵のある物件を手放す場合には、その物件の買主に対して環境的瑕疵が存在することを告知しなければなりませんが、瑕疵が治癒されていないままの物件を買いたいという物好きはなかなか見つからないでしょう。そこで、自身で瑕疵を治癒してから売却することが賢明な判断です。

また、解決した場合であれば、手放すことなくそのまま使用し続けるということももちろん可能です。

騒音トラブルの場合で生活騒音に関するものは、まず相手に直接文句を言うといったようなことは更なるトラブルの原因となる可能性があるため避けた方がいいでしょう。そこで、まずは不動産の管理会社などに連絡をして注意してもらうといった方法が考えられます。しかし、不動産会社としても個人の連絡のみで注意することはできないので、何時にどれくらいの頻度で騒音が発生しているのかということをあらかじめメモし、録音するなど証拠を集めたほうが確実な解決につながります。また、工場騒音の場合は市役所や警察に連絡するのも一つの手です。騒音で警察に連絡していいのか疑問に思っている方がいらっしゃると思いますが、住宅地での工場騒音は騒音規制法や環境規制条例などでの規制の対象となっていることも多いため、違法操業を取り締まる必要の観点から通報しても問題ありません。

境界とは、簡単に言ってしまえば、その名の通り土地と土地の境界を指します。そして境界の範囲に対する認識の不一致によって、塀が相手の土地にまで及んでしまっているということも考えられます。境界のトラブルは、解決まで時間を要するため、早めに取り掛かることをおすすめします。

境界を確定するには、土地家屋調査士に依頼することで「確定測量図」を作成してもらうのが一般的な方法となっています。

もっともこの方法は、まだ境界が明らかでない場合であって、隣地所有者どうしがお互いに合意できるのなら有効です。

すでにトラブルを抱えている場合には、行政制度の一つである、筆界特定制度を利用することがおすすめとなります。

公的機関によって境界を確定することができるため、非常に公平な制度でもあり、行政の決定ということであれば、相手方も納得しやすいでしょう。

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