住宅ローンが払えない

住宅ローンが支払えなくなり、遅滞してしまった場合には債権者が裁判所に申し立てて、土地や住まいなどの不動産を競売にかけ、その売却代金によって残ローンに充当していくのが一般的となっています。もし競売にかけられ、実際に売却されてしまった場合には、立ち退き命令がなされ、家から追い出されてしまいます。また、競売にかけて返済をする場合であっても、売却金額が残ローンの金額を下回っている場合には、さらにその残りを一括で返済しなければなりません。

そうした事態を避けるために、住宅ローンの支払いが遅滞する前に早めに相談することが大切です。相談先としては、住宅ローンを組んだ金融機関が挙げられます。金融機関に対して、返済期間や毎月の返済金額などのプランを見直してもらうことによって、お住まいが競売にかけられるという事態を避けることができます。また、最近では新型コロナウイルスの影響により収入の減少で、住宅ローンの支払いができなくなったとの相談も多くなっているためか、金融機関によっては特別に相談窓口を用意している場合もありますので、ご確認してみると良いかもしれません。

また、どうしても払えないという方には「リースバック」と「任意売却」という二つの方法が考えられます。
リースバックとは、お住まいを売却することによって、買主からそのお住まいを賃借するという方法であり、売却後も現在のお住まいに残って生活することができるものです。また、リースバックの中には売却したお住まいを買戻しする権利、すなわち買戻し特約がついたものもあり、売却先が一定期間、第三者に住宅を転売できないようにすることができます。
しかしながらリースバックという方法では相場よりも安い値段で売却される可能性や、ローンの支払いそのものはなくなるが賃貸料を支払わなければならないという点に注意しなければなりません。

任意売却とは、住宅ローンを半年以上滞納した場合に行う手続きです。競売との違いはその名前の通り「任意」であるため、強制力がないということと、競売の場合は相場の65％ほどの値段で売却されることが多くなっており、さらに債権回収会社や保証会社が裁判所への競売費用を納付するため、その金額が住宅ローンに加算されてしまうなど経済的な負担が大きい反面、任意売却であればそうした経済的な負担が軽くなる場合があります。
もっとも、任意売却の場合では個人の信用情報に傷がついてしまう可能性があり、また長期間売却がされない場合には競売にかけられてしまうというデメリットもあります。
そこで専門家の弁護士に相談することによって最適な方法で住宅ローンを支払う方法を見つけ出すことが一番のおすすめとなります。

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